
最新情報
コラム
不動産を高く売るためのポイント
不動産を売却する際に「できるだけ高く売りたい」と考えるのは売主としては当然のこと。
本記事では、不動産を高く売るためのポイントや売り出し価格の考え方、不動産会社の選び方などについて詳しくご説明します。
目次
不動産売却の基本と市場理解
不動産売却は人生で何度も経験するものではありません。だからこそ、基本を理解して市場を見極めることが大切です。
不動産価格は変動する
不動産市場は常景気や金利、季節・地域の開発計画など様々な要因が影響し価格が変動しています。
例えば、春から夏にかけては引っ越しシーズンで需要が高まるため、売り時と言われています。
また、近くに新しい駅や商業施設ができる計画があれば、その発表前に売るより、発表後に価値が上がってから売る方が有利です。
不動産の価格を決める要素
不動産の価値を決める要素は主に「立地」「築年数」「広さ」「設備の状態」です。
特に立地は最も重要で、駅からの距離・日当たり・周辺環境などが大きく影響します。
不動産売却時にかかる税金
また、売却時には様々な税金がかかります。
特に「譲渡所得税」は大きな負担になることがありますが、所有期間が長いほど税率が下がり、特別控除も利用できる場合があります。
詳しくは後ほど解説します。
不動産売却前の準備:価値を高める方法
不動産を少しでも高く売るためには、売却前の準備が重要です。
適切な改善策を施すことで、かけた金額以上の価値向上が期待できる場合もあります。
全面改装よりも部分リフォーム
売り出し前にリフォームやリノベーションを検討する際は、全面改装ではなく部分リフォームをお勧めします。
「キッチン」「浴室」「トイレ」など水回りの設備の入れ替えや、壁紙の張り替え、フローリングの補修など、見た目の印象を大きく変える部分に絞る方がコスパは良くなります。
古い設備や傷みが目立つ箇所は、修繕することで物件全体の印象を大きく変えることができます。
ホームステージング
家具や小物で印象を良くする「ホームステージング」も効果的。
ホームステージングとは、家具や小物を適切に配置して、住む人のイメージを持ちやすくする手法です。
余計な家具や私物を片付け、室内を明るく清潔に保ち、適度な家具配置で空間の広さや使い方を演出します。
内覧や告知前の清掃
内覧や告知に向けた撮影前の清掃は必須です。
窓や水回りの水垢取り、エアコンフィルターの清掃など、隅々まで掃除することで清潔感が生まれます。
特に玄関や洗面所など、最初に目に入る場所は入念に清掃しましょう。
適正価格の設定:不動産の査定と価格戦略
適正な売り出し価格の設定は、高く早く売るための鍵となります。
高すぎれば買い手がつかず、安すぎれば損をしてしまいます。まずは複数の不動産会社に査定を依頼しましょう。
査定額に大きな差が出た場合は、その理由を詳しく聞いてみることが重要です。
単に高い査定額を出した会社を選ぶのではなく、その根拠となる近隣の取引事例や市場分析が説得力あるかを見極めましょう。
相場より高く売るには
相場より高く売るためには、物件の強みを最大限にアピールする価格設定が必要です。
例えば、リフォーム済みであれば「新築のように使える」という付加価値を価格に反映させます。
また、周辺で相場が上昇傾向にある場合は、将来の価値も考慮した価格設定も検討できます。
相場よりも大幅に高い売り出し価格のデメリット
「他社よりも大幅に高く査定をしてくれた会社があったから任せたい」と考えるのは普通の感覚でしょう。
一般的に、売り出し価格と最終的な成約価格には差が生じます。
そのため、最初から底値で出すのではなく、ある程度の交渉の余地を残した価格設定にし、徐々に価格調整していく戦略が効果的で、一般的です。
ただし、あまりに高い価格設定で長期間売れ残ると、「何か問題がある物件」と思われるリスクもあるため注意が必要です。
結果的に相場より低い価格での売却を余儀なくされるケースが少なくありません。
不動産会社の選び方と媒介契約
適切な不動産会社選びは高値で売却するための重要な要素です。全ての会社が同じサービスを提供するわけではありません。
高値で不動産を売却できる会社の条件
高値で不動産売却を実現する会社の条件には以下のようなものが挙げられます。
- ①地域に精通していること
②売却実績が豊富であること
③コミュニケーション能力が高いこと
不動産会社を訪問する際には、担当者の対応や提案内容、過去の売却事例などをしっかり確認しましょう。
3つの媒介契約
媒介契約には主に「一般媒介」「専任媒介」「専属専任媒介」の3種類があります。
一般媒介
一般媒介は複数の不動産会社に売却を依頼できますが、各社の力の入れ方に差が出ることがあります。
専任媒介
専任媒介は一社のみに売却を依頼するため、その会社は責任を持って販売活動を行いますが、他社からの買い手を紹介してもらえる場合もあります。
専属専任媒介
専属専任媒介は最も拘束力が強く、売主自身が買い手を見つけた場合でも契約会社を通す必要がありますが、その分会社側の販売努力も最大になります。
仲介手数料について
仲介手数料は法律で上限が決められていますが、交渉の余地はあります。特に高額物件の場合は割引交渉も可能です。
また、買主側からも仲介手数料が発生するため、両手仲介(売主と買主の両方から手数料をもらう)の場合は、売主側の手数料を減額してもらえる可能性もあります。
契約前にしっかり確認しておきましょう。
内覧対応と購入希望者とのコミュニケーション
内覧は購入決断に直結する重要な機会です。事前の準備と当日の対応で印象が大きく変わります。
ここでは、内覧への準備や、購入希望者とのコミュニケーションのポイントを3つご紹介します。
内覧前の清掃
内覧前には徹底的な清掃と整理整頓を行いましょう。
特に玄関、リビング、キッチン、浴室などの主要空間は重点的に掃除します。
また、室内を明るく見せるために照明をつけ、適度に換気して清潔な空気を保ちましょう。
余計な私物は片付け、必要最小限の家具配置にすることで広さを強調できます。
内覧時の対応
内覧時には、購入検討者に自由に見てもらう空間と時間を確保しつつ、物件の良さをさりげなくアピールすることがポイントです。
例えば「この窓からの眺めは四季折々で楽しめます」「収納が多いので生活しやすいです」など、実際の生活イメージを伝えると効果的です。
ただし、しつこい売り込みは逆効果。売却を任せる不動産会社の営業マンにリードしてもらいながら、質問等に回答するようなスタンスが良いでしょう。
よくある質問への準備
よくある質問への準備も大切です。
「周辺環境について」「管理費や修繕積立金の額」「過去の修繕履歴」「近隣住民との関係」などについては事前に答えを用意しておきましょう。
質問には正直に答えつつも、ポジティブな側面も伝えるバランスが重要です。
例えば騒音について聞かれたら「夜は静かですが、日中は子どもの声が聞こえることもあります」というように、事実を伝えながらも否定的にならない表現を心がけましょう。
価格交渉のポイント
価格交渉は不動産売却の山場です。
準備なしに臨むと必要以上の値引きに応じてしまうリスクがあるため、価格交渉に臨む際の売主様のポイントをご紹介します。
冷静に対応する
まず、値引き交渉に同席する場合には、感情的にならず冷静に対応することが大切です。
交渉の余地を残した初期価格設定をしておけば、ある程度の値引きには応じられます。
買主からの値引き要求に対しては、すぐに答えを出さず「検討させてください」と時間を取り、不動産会社とも相談した上で返答するのがベターです。
代替案を提示する
交渉では、単に価格を下げるのではなく、条件の組み合わせで合意を目指すこともできます。
例えば「価格は譲れないが、エアコンやカーテンなどの設備を付けられる」「引き渡し時期を買主の希望に合わせられる」といった代替案を提示することで、価格以外の部分で魅力を感じてもらう戦略も有効です。
他の希望者がいることを伝える
複数の購入希望者がいる場合は有利な立場で交渉できます。
その場合、オープンな競争環境を作り、「他にも検討している方がいる」ことを伝えておくと効果的です。
ただし、虚偽の情報を伝えるのは避け、事実に基づいた交渉を心がけましょう。
最終的には金額だけでなく、現金購入か住宅ローン利用か、希望する引き渡し時期などの条件も含めて総合的に判断することが大切です。
売却後の手続きと税金対策
不動産売却が成立した後にも、重要な手続きや税金の問題があります。
譲渡取得税
不動産売却にかかる主な税金は「譲渡所得税」です。
これは『売却価格-取得費-諸経費』で計算される譲渡所得に対してかかります。
「所有期間が5年以下」の短期譲渡の場合は、39.63%という高い税率が適用されます。
「所有期間が5年超」の長期譲渡になると、税率が20.315%に下がります。
3000万円特別控除の活用
「これでは手元に全然お金が残らない」と感じる方もいらっしゃるでしょう。
しかし、不動産売却には「3000万円特別控除」というものがあります。
居住用財産を売却した場合、一定の条件を満たせば譲渡所得から3000万円を控除できる特例です。これを利用すれば大幅な節税が可能です。
ただし、適用には「売却前に居住していたこと」「相続で取得した住宅でないこと」など条件があります。
事前に不動産会社へ確認しましょう。
住み替えに重要な資金計画
住み替えの場合は資金計画も重要です。
新居の購入と旧居の売却タイミングによっては、つなぎ融資が必要になることもあります。また、旧居に住宅ローンが残っている場合は、一括返済の手続きも必要です。
売却代金が残債を下回る場合は、不足分の資金調達も考慮しておきましょう。
これらの手続きは不動産の専門家からアドバイスを受けながら進めるのが安心です。
まとめ
不動産売却では、事前の準備と適切な不動産会社の選択が高値売却の鍵となります。
特に重要なのは、以下の5つのポイントです。
- ①市場を理解した適正な価格設定
②物件の魅力を最大化する準備
③信頼できる不動産会社の選定
④内覧時の丁寧な対応
⑤冷静な価格交渉
これらのポイントをしっかり押さえることで不動産売却の満足度が大きく変わってきます。
私たち家づくり不動産は、福岡・熊本の地域密着型の不動産会社として、お客様の土地や住まいの売買を通して困りごとを解消します。
また、適正価格をご提示した上で、売主様しっかり相談しながら販売価格を設定していきます。
不動産の売却にお悩みの方は、ぜひお気軽に家づくり不動産へご相談ください。